モノコトシンプル 自由な暮らし

モノはそれほど必要なかった。自分でできるコトを増やして、身軽な生活を楽しみたい。

ローコストな生活と、"死に在庫"という考え方

昔働いていたころ、私はロジスティックという分野に興味を持っていました。

私が働いていた会社では、ロジスティックとは生産から消費までの流れを予測、計画、実行、管理、改善していくようなお仕事でした。

 

私はその中でも売り上げを分析して在庫を管理・調整する仕事が好きで、分析から立てた予想が当たって上手く利益を出すことができると本当に嬉しく感じたものでした。

 

さて、そんな私、家に帰れば「計画?管理?改善?しませんよ、そんなコト。できるコトだけ実行すれば十分でしょ、わたしゃ働いて疲れているんですから。」状態でした。

お恥ずかしい限りです。

 

この無計画さ、実態の把握なんて皆無という状況で結婚・妊娠をした私は、目まぐるしい変化について行くことができず、かなりしんどい思いをしながら産休まで働くことになりました。

 

そんな私に転機が訪れたのは産後のことです。

これからどんどん成長して動き回るであろう息子のため、そしてどんどん増える息子の荷物を収納するために、家にある不用品をばんばん捨てて整理することにしました。

 

あまりにも不要なモノが多くて「よくこんなに捨てるものがあるもんだ」と他人事のように思った時、同時に「あれ?」と何かが心に引っかかりました。

そしてそこでやっと「我が家は”死に在庫”でいっぱいだ。」と気が付くことになりました。

 

会社では過剰な在庫を眠らせておくことを”死に在庫”と呼び、嫌っていました。

在庫は会社の貴重な資産なのに、きちんと分析して把握しておかないと、いつの間にか”死に在庫”になって、お金を生み出すモノからお金を消費するモノへと変わってしまいます。

お金を消費するモノになるというのは、死に在庫を眠らせておく場所にもお金が発生するという意味で、そしてそれは積極的に改善しない限り継続的にお金が必要になるということです。

家庭で言えば、それはモノに払っている家賃ということになります。

 

1LDKの我が家、「手狭だな」と感じるほどモノを詰め込んで、いらない荷物のために一体いくらお金を払ってきたのでしょうか。

 

そのことに気が付いたら、あとはもう変えるだけでした。

在庫管理は大好きな私です、ものすごい勢いで不要なモノを片付けました。

 

不用品がなくなって余白ができると、本当に必要なモノが家にやってきました。

子供のおもちゃや、子供と遊べる十分なスペースです。

これがどれだけ幸せを運んできてくれたことか、私にとって息子と過ごす毎日は宝物のような日々になりました。

 

 

「在庫が管理できたら、次は仕入れの管理」という流れで、家が片付くと今度は家計の管理にも取り掛かりました。

その甲斐あって今では1年を通して「このくらいの金額があれば生きていける」という金額がしっかり把握できるようになりました。

ここまでくれば、次にどこを改善するべきかという課題も見えやすくなり、良い循環が生まれてきます。

 

無駄のないローコストな生活が豊かな生活を運んでくるということを、私は身をもって経験しました。

 

お金がいくらあっても足りないとか、節約したいという考えをお持ちの方がいらっしゃれば、まずは不用品、死蔵品をなくすことから始めることをお勧めしたいです。

 

本当に大切にしたいことを大切にする、そんな生活を続けていくために、これからも生活を整えて行きたいと思っています。

 

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